夏が来る度

君を探している

忘れるはずない

遠い過去の日々

駅を降りて郊外の街の

視界の中に君の姿はなくて

一緒に歩いた帰り道の途中

君の温度をまだよく覚えている

蘇るんだ

優しい君はもうここにはいないから

虚しい僕はひとり歩いている

一言でいいから聞かせてよ

何も言わずに君は夏に消えた

公園を過ぎて

通りの向こう側

一緒に過ごしたアパートはもう無くて

あの夏の日

君は出かけたきり

いなくなってしまったんだ

愛しい君はもう戻らないから

哀しい僕は何も癒えないままだ

今更でもいいから教えてよ

君が幸せだったのかってことを

夏が来る度

君に問いかけている