「ただ前だけ見て」
つぶやく真昼の月
消えゆくもの 追い続ける
まだ掴めず 同じ場所へ
繰り返される浅い夢
揺れる陽炎 誰か呼ぶ声
瞳の奥 痛む空間
疲れ果てた足は 地にとらわれて
叫ぶようにここからその先 求める
「もう 振り向かずに」
逆らう力失くし
どこへ行けば見つかるだろう
道なき道 標探す 彷徨える心 導いて
落ちる空を飛べると信じて
誓った日 揺れて消える
今 伸ばした手は 夜空に溶けて
言葉だけ 歪んだ空 漂う
続くはずのない空を
この目に焼き付けるすべ 今 失くし
何度も夢に見てた この道 迷路の始まり
揺らす陽炎 誰に伝える
望んでも見えぬ世界
さしのべる光 やがて痛みに
叫んでもこの声はもう届かない