「ねぇ、僕だよ」

もう届かないけど。

呪われてしまった貴方は

赤く染まる目を開く

貴方の抗議を今かき消す銃声

シミ一つもない白い陶肌(とうき)を

塊は貫いた

貴方の亡いた骸を嘲笑うかのように

照らし出す太陽

乾く地面に萌ゆる体液さえも

愛おしいと思う

情けないよね

自分でもわかってるよ

濁りだす空　気が狂った警報(アラーム)

終わる世界が動き出す

おかしくなってしまったものは大抵

元に戻らないし

泣きわめく命を見ながら

せめて穏やかでいようよ

始まる最期を祝うかのように

暴れだす雨

今はただ、この冷たい感触に

身を委ねていたい

貴方の亡いた骸を抱き上げ僕ら

醜く踊るんだ

終わる世界で舞う貴方はもう

どうしようもなく綺麗で

無色に輝く僕らの目には

赤く染まった涙