霧の出船 - 五木ひろし (五木宏)
詞:山口洋子
曲:平尾昌晃
捨てていいのと
くちびるかんで
肩を落とした影ひとつ
ランプも暗い止り木の
片すみに
そっと名前をかいて泣く
流しのお兄さん
どうぞ止めてよ
その唄は
あの人好きだった
演歌節
どうせ待っても
帰って来ない
船は男の恋ごころ
ゆらゆらゆれる
こぼれ灯に
裏窓を
そっと開ければ波の音
何んにも聞かないで
つらい恋でも
想い出にゃ
いいことばっかりが
残るのよ
夜霧がひくくはうような
波間から
ぼうっとかすんで船が出る
流しのお兄さん
どこへ行くのよあの船は
あの人いるところ北の果て