夏ゆめがたり - yukina
降り注ぐ日差し浴びて
夏草渡る風匂い
ホツリと佇むバス停
指で絵囲った
水たまり映る虹に
かくれんぼ
風が囁くのそっと
夏ゆめがたりあの日
またここで逢うために
「内緒」小指かたく結び
約束をした
きみを忘れない
賑やかな声を聴いて
寂しくなって
会いたくて
そんなあたたかな気持ちに
懐かしさを感じて
弾かれて
零れ落ちる硝子玉
きみの左手に
溶けて
もう一度その瞳で視て
ぎゅっと心に触れて
ふたり同じ幻想にいる
それだけで嬉しくて
取るに足らない言葉
繋いだだけの時間だけど
青空に溶けるオレンジに
終わらないでと
ひとり願って
夏ゆめがたりいつか
またここで逢うために
「内緒」小指かたく結び
約束をしたきみと
うたかた夢のように
心に咲いては散る花火
振り返るひと夏のひびを
思い出語りかけて
優しく