いつぞやの春を思い出しました
煩わしさも虚像の様でした
心の中じゃ蔑んだ挨拶も
得も言われぬ快哉を覚えました
電子音の鐘が鳴り響く朝
黄色く尖った嘴から出た
程良い嘘も崇める私は
教卓の上に並べたがりました
見込み違いに見渡した限りの
恐れを知らぬ眼の少年少女
決して希望とは言い難いものを
見るようにせせら笑っていた
誇れるものだけをただ眺めていたら
使えるものが
無いことに気づきました
此の教室の中で試されながら
疾うに感じ続けている違和感の根を
探すフリをする愛しい自分
いつものように
とまでは言いませんが
素知らぬ言葉で塗りたくりました
心の中じゃ蔑んだ眼差しも
汚れた制服から背けました
見込み通りに見渡した限りの
恐ろしく微笑む少年少女
決して希望とは言い難いものを
彼女は見つめ涙した
溺れる音だけをただ殺していたら
聞こえる 音がないことに気づきました
此の教室の中に隠されながら
失われ続けていた足の踏み場を
見込みすら見えない遥か遠くの
行く末に任せきりの私を
決して希望とは言い難いものを
誰が許してくれるのか
いつぞやの春を思い出しました
煩わしさも虚像のようでした
此処この頃じゃどうにも後ろめたい
かの涙が脳裏を歩き回る
誇れるものだけをただ眺めていたら
使えるものがないことに
気づきました
此の教室の中で試されながら
疾うに感じ続けていた違和感の根は
溺れる音だけをただ殺していたら
聞こえる音がないのだと
気づきました
此の教室の中に隠されながら
失われ続けていた足の踏み場を
探すフリをする愛しい
自分を脱ぎ捨てました
私教師A