こどものせかい - コトリンゴ

気（き）まぐれ

神（かみ）さま

遠（とお）い昔（むかし）

あの場所（ばしょ）に

流（なが）れ星（ほし）

ひとつ　落（お）とした

あれから随分（ずいぶん）

時（とき）は経（た）ち

見（み）渡（わた）す限（かぎ）りの

青（あお）い麦（むぎ）の海（うみ）

君（きみ）だけに

教（おし）えてあげる

だからものの

隠（かく）し場所（ばしょ）

蜩（ひぐらし）

雀（すずめ）に

女郎花（おみなえし）

淡色（うすいろ）

花闇（はなやみ）

紅絹（もみ）のあか

双六（すごろく）

草笛（くさぶえ）

瑠璃（るり）の玉（たま）

わたしの小（ちい）さなたからもの

明日（あした）また

笑（わら）って遊（あそ）ぼう

待（ま）っているよ

海（うみ）の底（そこ）

誰（だれ）も知（し）らない

ふたりだけの

ひみつの約束（やくそく）

こどものせかい

神（かみ）さま

突然（とつぜん）

あの子（こ）

連（つ）れてった

会（あ）えるのは

夏（なつ）の一日（いちにち）

それだけじゃ

ちょっと寂（さび）しい

牵牛星（ひこぼし）

太白星（ゆふづつ）

神楽歌（かぐらうた）

松尾（まつのを）

八幡（やはた）に

大原野（おおはらの）

あの道（みち）歩（ある）けば

すれ違（ちが）う

何時（いつ）かの国（くに）の

お姫（ひめ）さま

明日（あした）をずっと

覚（おぼ）えていよう

甘（あま）い甘（あま）い

風（かぜ）が吹（ふ）けば

いつか見（み）た

船（ふね）が浮（う）かぶよ

麦（むぎ）の波（なみ）を

きって進（すす）もう

思（おも）い出（だ）せれば

何時（いつ）でも

ここに来（き）て

手（て）を繋（つな）いで

明日（あした）また

笑（わら）って遊（あそ）ぼう

終（お）わり