指をすり抜け 褪せる約束

砂の城を ここに作ること

ふたりきりで

夕闇に飲み込まれ 沈んでく黒い森で

あなたとの約束 それだけ信じていた

さらさらりと揺れ落ちる

湿った土に砂を積めば崩れて

何度も心を翳るのは諦め

ささやく声が遠のく

ほのかにぬるい闇に 瞳こらして

あなたを探すの ひとりきりここに残っても

間をすり抜け 跳ねる影追う

行かないでと声を張り上げた

もがく足飲み込まれ 沈んでく黒い森で

あなたが踏み潰す 砂の城を見ていた

ココロよどうか 私を見て

ココロよどうか 壊れないで

ココロよどうか あなたを見て

ココロよどうか 離れないで

嗤う瞳見つめられず 沈黙が眩暈を誘う

嘆く声もなく落とした 一粒の慰め

さらさらりと揺れ落ちる

もろく崩れる砂と鼓動の音へ

あなたは愛しむように耳を傾け

高い空からは遠く

深く沈んだ胸に 瞳開いて

聴こえた気がした あなたの言葉は

まぼろし

さらさらりと揺れ落ちて