白磁の月 濃墨の空
夜の奥底 奏でるは
川を飾る千の灯 まなこ揺らせば
虚無の調べ 彷徨える祈り
千切れ雲を貫いて
移ろう時空の扉をこじ開けよ
地べたを這うさだめ潰し
囀る闇解き放つ
堰を切る濁流に浮かぶ
色を亡くした明星
混沌の海さえ裂いて
逆巻く絡み合う愛憎
輪廻の先に聴こえる
擘く風のうた 回れよ回れ
生命の循環 永久に褪せぬ理
降らせよ降らせ秋雨 冷たい雨
紅の影縺れて 終を連れて
牙剥いた凍える炎は
烈しく光呑み込む
死に至る絶望に咲く仇華
軋み出す歯車 刻印された魂
還る生土へ 神々の国遠く離れ
空蝉の翅音だけ響く庭 暗闇濁してく
足跡拭い去る雨
仮初の命を紡ぎさざめく
源泉から零れ 世界の涯てまで響く
擘く風のうた 流れ墜ちて逝く慟哭