揺れ動く想いの嵩張る程美しく

誇らしげに咲いた花に心躍り願い事して

柵の無い大地から愛すべきもの探し出す

ありったけの思い吸い込んで空に手を伸ばす

枯れた葉なし言葉

朽ちては癒えない花びら

老いて死絡みつく

雨露は重く

丘の上のクローバーは泣いて過ごしている

私だけ咲いて居ても虚しいだけと

病葉一枚落として私を占っても

傍に居る人はいつも私から離る

まっすぐに伸ばした手を

今直ぐに割いて

丘の上のクローバーは戦慄いて過ごしている

誰か私に罰を下してくれと

叶えども言葉にすらならない

徒花を彷彿とさせる偽りの香

だけど誰か傍に居て欲しいと

我儘にむずかる

それを聞いて心の綺麗な花々は寄り添う

駄目よ私の汚れた言葉を

無垢に嚥下すると

そっと指先触れただけで泡沫に消えゆく

誰か止めてよ

風吹く日は独り

歌って過ごしている

誰にも聞こえないよう

霞む歌声で

雨降る日は独り

笑って過ごしている

誰にも見られないよう

肩浮かせずに

声も上げずに

枯れた葉なし言葉

朽ちては癒えない花びら

乞いて手柄にする

まだ梅雨は遠く

丘の上のクローバーは泣いて過ごしている

私だけ咲いて居ても虚しいだけと

一粒の雨露を通して私を惟ても

分かるのは私が最も汚れていること

まっすぐに萌やした芽を

今直ぐに割いて

丘の上のクローバーは笑って歌っている

今まで有難う、そして御免なさいと

願わくば私が消え去った後には

この丘一面に貴方方の笑顔を

私が遠くの更地孤独の果てに

息絶えても誰も知らずにさ

それでも誰の邪魔にもならないのなら

私この空へ身散る