デビュー25周年を記念して企画されたもので、細野晴臣から福山雅治まで、彼女の幅広い交遊録を物語る豪華ゲスト陣との夢の共演をたっぷり収めた、ポップス・ファン必聴のスーパー・アルバムだ。 これまで数多くの記念作品を聴いてきたが、これほど豪華で楽しくお祭り的なアルバムは初めてだろう。なにしろ企画段階で(スケジュール的に)「無理だよっ」と言われたほど、素敵なミュージシャンとのコラボレーションによるレコーディングが実現したのだから。尾崎亜美が昔から大ファンだった細野晴臣とのデュエットからスタートし、福山雅治、宇崎竜童、デーモン小暮、大貫妙子、高橋幸宏などと楽しくかつ全力投球している。たとえば(2)では、奥田民生と一緒に豪快にロックンロールしてるし、亜美、小原礼、鈴木茂のユニット、THE DELTA-WINGに元LUNA SEAの真矢が参加した(6)でのサイケなサウンド、「オリビアを聴きながら」の二十数年ぶりのPart.2にあたる(8)を杏里とデュエットするなどバラエティ豊か。しかもどこから聴いても、しなやかでポップな亜美カラーに染められている。京都の天才少女としてデビュー以来、25年の充実した音楽生活を物語る記念碑となるアルバムだ。